災害・復興支援:パプアニューギニア津波災害

災害概要

1998年7月7日18時40分頃、マグニチュード7.0の地震がパプアニューギニア北西部海岸シサノラグーン沖35キロ付近で発生した。地震から数分後から10分後にかけて、高さ5mから最大で15mの大津波が3波にわたり、沿岸部を襲った。
国際赤十字が発表した被害状況は以下の通り。
•死者:2182名
•重軽傷:473名
•被災生存者:9199名

現地からのレポート

現地で医療支援を求めるマラリア、結核、貧血、栄養不良の患者たちは、山岳地から1日かけてカヌーや裸足で灼熱の道路を何キロも歩いてやってくる。飲料水の設備がないため、川の水を飲む人が多く、腹痛や下痢を起こす人が多い。薬剤は注文しても入荷せず、わずかな液剤と塗布剤が得られる程度の衣料設備状況である。特に、抗生物質や肺結核治療薬剤が足りないのが問題となっている。また、冷蔵庫が一台しかないため、保管にも苦慮している。

支援概要

アイタペ病院支援
病院施設設備支援:医療機材の調達、及び、現地での調整、技術指導を行いました。
病院水道回収事業:「井戸を深くする、ポンプ・給水塔の建て替え、浄水フィルター新設」を重点的に行い、これにより、夏季の干ばつにも枯れず新鮮な水を供給します。これで、清潔な手術ができ、下痢や腹痛の患者さんが大幅に減ります。ご協力に厚く御礼申し上げます。
超音波診断装置寄贈
1998年の緊急災害支援以来の現地協力者でウエワク市の開業医ライフ先生に超音波診断装置と顕微鏡を寄贈し、現地指導を行いました。先生は超音波診断装置がないために妊婦さんの危険信号などを認識できず困っていました。指導は診療放射線技師で超音波診断技術指導者の高尾達也さん(福岡県在住)の無償援助によるものです。


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