ミニバスを含め事業まるごとチェンマイ保健局へ

2010年11月から3年間、チェンマイ県で実施してきたこの子宮頸がん・乳がん検診推進事業が10月末に終了しました。事業終了時には70%以上の女性が乳房自己触診の研修を受け、目標を上回る成果がでました。
大幅な検診率の改善の要因として日野モータース・マニュファクチュアリング・タイランド社と日野モータース・セールス・タイランド社から寄贈されたミニバスに外務省補助金で入手した機器を搭載して移動検診を行ったことがあげられます。
事業終了に当たり、PHJはこのミニバスを含み事業全体をチェンマイ保健局に移行することに決め、2013年11月21日にミニバス寄贈式が開催されました。チェンマイ保健局はミニバスの運営責任をサラピー病院に委託し、チェンマイ県内各地での移動検診に使うことにしています。

ミニバス寄贈式には在チェンマイ日本国総領事館総領事、サラピー郡代表、チェンマイ保健局副局長、サラピー病院院長、PHJタイ事務所所長など関係者が参列しました。

東京事務所のスタッフが視察

東京事務所スタッフの畑が8月にチェンマイへ出張。活動を視察してきました。
実際に活動を目にするとヘルスボランティアの働きに驚かされます。彼女達が日々村の女性に啓蒙しなければ、このキャンペーンにくる女性は数少なかったことでしょう。
下の写真は受付を行っているところ。

さらに乳がんの自己触診法も伝授しています。教えているのはPHJタイのスタッフ、ジョイ。乳がん、子宮頸がんの正しい知識を伝えながらも持ち前の明るさで盛り上げていました。

工場前にて検診キャンペーンを実施しました。

タイ・チェンマイ県(3年間で6郡に対して実施)において子宮頸がん、乳がんの検診推進事業を実施しています。3年目の実施地域はサンパントン郡、ハンドン郡で、対象である30-60歳の女性はそれぞれ20,953人、18,800人です。
3月はサンパントン郡で18回、ハンドン郡で11回の検診推進キャンペーンを実施し、合計3,387名の女性が参加しました。
こちらの写真は移動検診車を活用し、工場で行ったキャンペーンの模様です。平日は仕事の都合でなかなか検診に行く機会がない女性が参加出来たりと、住民にはとても喜ばれています。

村人たちの取り組み

タイ・チェンマイ県(3年間で6郡に対して)で実施している子宮頸がん、乳がんの検診推進事業ですが、3郡、4群目が終了し検診率が大幅に上昇しています。
例えば、子宮頸がん検診では、10%台だったものが50%を上回るようになりました。この大幅な上昇には、村人たち独自の取り組も大きく関与しているのではないかと考えられます。
上の写真は、自分たちで乗り物を使い、町なかで受診を呼びかけている光景です。これはPHJが指示したものではなく、村人たちのアイデア。
このように、現地で自発的に取り組みがなされている事は大変喜ばしい事です。

患者さんの声

タイで実施している子宮頸がん・乳がん検診推進事業ですが、今月はドーイサケット郡で7回、サンサイ郡で8回の検診キャンペーンが実施されました。
以前このキャンペーンに参加され、乳がんを早期発見された患者さんから、以下のようなコメントが寄せられました。
 

副作用で頭髪が抜けるため、ウィッグを着けています

「現在、6回目の化学療法を受けていますが、髪の毛が抜けるという副作用以外は順調です。今後5年間は、薬の服用での治療を行う予定でいます。検診キャンペーンに参加しなければ早期発見をする事はできなかったと、とても感謝しています。」

4児のお母さん、初めて検診キャンペーンに参加

対象地域の女性に対して実施されている子宮頸がん・乳がん検診キャンペーンは、今月ドーイサケット郡で8回、サンサイ郡で6回行われました。移動検診車もすべてのキャンペーンで活用されました。

4人の子供を持つお母さん。今回初めてキャンペーンに参加しました。
「これまで子宮頸がん検診を受けたことはありませんでした。パンフレットを見て検診によって早期発見ができると知り、今回受けることにしました。」

 

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