5省で771名が自己触診研修に参加

2013年より5省を対象に自己触診研修を実施。11月は5回の研修を行い、771名が参加しました。
各対象地域1,000名(30-70歳)の目標ですが、現段階で地域によって達成度に大きな差異が出ています。
タイ・グエン省:840名
ハイ・フォン省:2230名
フン・イエン省:1370名
ハ・ナム省:800名
ナム・ディン省:720名
まもなく3年目を迎え、プロジェクトが終了となるので、未達の地域については参加促進を働きかける予定です。
また、2016年1月には最終報告会議が開催され、現地の提携先であるVWU(ベトナムウイメンズユニオン)は当プロジェクトを活動の一環として取り組む旨を宣言する予定です。

自己触診の方法を参加者全員で学ぶ

寄贈された乳房モデルを使って触診の体験を行う

乳がんについての知識を広め、予防活動を推進

移動検診車でのHIV抗体検査を実施

2015年11月に、支援対象の高等専門学校のうち4校で、移動検診車を用いてのHIV抗体検査を実施しました。男子学生80名、女子学生59名の計139名が検査を受け、そのうち1名の女子学生が陽性の結果となり、今後、医療機関で再確認検査を受ける予定です。生徒たちは自ら検査を受けたことで、HIVエイズに対して問題意識を持つ機会にもなったことでしょう。プロジェクト対象の高専6校のうち、残り2校においても、11月中にHIV検査を実施していきます。

生徒間でHIVエイズの知識を確認

移動検診車による検診では1名ずつ慎重に検査を行う

教育プログラムや検査を通して予防の活動が広がる

保健センターの機能強化活動に成果

コンポンチャム州での3年事業は、10月に1年目が終了しました。1年目に展開した活動の1つ「保健施設の機能強化活動」においては、毎月保健ボランティア会議を開催し、保健センターと村との協働を目的に、村の保健ボランティアや保健センタースタッフ間で保健に関する問題を共有したり、保健センターのサービス改善のための話し合いを行いました。
また、PHJとして初めての取り組みとなる保健行政区スタッフによる保健センターに対する訪問指導を実施し、保健センターの衛生環境改善や、保健センタースタッフがきちんと白衣を着て時間通りに出勤する等、規律面においても改善が見られました。1年目はPHJスタッフが活動を主導してきましたが、2年目からは保健行政区スタッフや保健センター長が活動を主導する形を目指して行きたいと考えています。

保健ボランティア会議の様子

保健センターでの訪問指導の様子

病院スタッフ、支援を受けている親子とのミーティング

障がい児のリハビリや治療を行っているサンサイ病院において、作業療法士や栄養士などの病院スタッフと、PHJタイ・スタッフ、リハビリに通う8名の児童の家族が参加してミーティングを行いました。
始めに、作業療法士がリハビリのためのおもちゃについて、それぞれの子供の家庭で使えるように適切な指導をしました。その後、栄養士は栄養面について、それぞれの両親に必要な知識をアドバイスしました。また、栄養面で子供たちに適切な食事が用意できるよう、親のためのQ&Aセッションも行いました。両親が自宅で、子供のために用意できる多数の栄養食品ついて学ぶ機会となりました。

栄養面からのリハビリのフォローについて両親に話す栄養士

リハビリのグループワークに参加した親子

保健行政区のモニタリング評価ワークショップを開催

保健行政区事務所にて、第1期のモニタリング評価ワークショップを開催。保健行政区から3名、3モデル保健センターから5名の計8名が参加しました。本ワークショップの目的は、これまで一年間の活動と成果を保健行政区及び保健センターに報告・共有し、第2期の活動をより良いものにするため、参加者からフィードバックをもらうことにあります。活動毎の指標や事業の進捗、成果を確認し、積極的な意見交換が行われました。特に第2期の活動について参加者の希望を聞けたことは、今後事業を進めていく上で参考になりました。また、更新したPDM(プロジェクト・デザイン・マトリックス)を共有することもできました。
本ワークショップの最後に副保健行政区長より、これまで1年間のPHJの支援に対する感謝の意を伝えられました。また、これからも関係者と協力しながら、良い事業を実施してほしいと激励いただきました。

モニタリング評価ワークショップで話し合いをリードするPHJ現地スタッフ(写真中央の立った女性)

モニタリング評価ワークショップで真剣に話に聞き入る参加者

保健ボランティア会議を開催

支援対象3か所の保健センターにて、今期最後の保健ボランティア会議を開催しました。保健センターによって毎月ばらつきはあるものの、今月の同会議への参加率はまずまずだったと言えます。保健ボランティア会議を開始して半年が経過しましたが、現地スタッフによると、保健ボランティア会議を続けてきたことで、見た目にも変化が見られるようになりました。
例えば、保健センターの衛生環境が改善され、保健センタースタッフがきちんと白衣を着て、時間通りに出勤する等、保健センターの規律が改善されてきていることがうかがわれます。
・各保健センターの会議参加者
Orm Leu(オムルー)保健センター 11名中8名  参加率73%
Areak Tnaot(アレックタノット)保健センター 7名中4名 参加率57%
Khpop Ta Ngoun(クポッタゴーン)保健センター 11名中7名  参加率64%

保健ボランティア会議での話し合いの様子

保健ボランティア会議で真剣にメモを取る参加者

子供たちへの衛生環境改善の活動

バンテン州・セラン県・ティルタヤサ自治区のスジュン村では、衛生環境改善のための活動を行っています。
小学校の教育教材用に、スタッフが衛生指導でポスターを作成しました。子供たちに向けた衛生教育の活動ですが、必要な要素をまとめて形にするという行為は、若いスタッフ自身の教育にもつながります。ひとつひとつの活動を地道に行い、衛生教育の啓蒙活動を広げていきたいと思っています。

衛生指導のポスターを作成中の現地スタッフ

歯磨き指導、手洗い指導ポスター図案をスタッフで考案

4歳の男の子の心臓手術をサポート

タイくん(ニックネーム)は、4歳。チェンマイにおじいさんと一緒に住んでいて、時々おばさんの家に滞在することもあります。タイくんの母親はまだ十代。チェンマイから少し離れたランプーン県の工業団地で働いており、ひと月の収入は約6000~8000バーツ(20000~27000円)です。
「早産で産まれたものの、特に目立った病気もなく、普通の子どものように育った。」母親はこう話していましたが、タイくんの身体がとても小さいことを気にかけていました。ある時、地元の病院で検査を受けたところ、心臓に疾患がある事が分かりました。その後、別の病院を経て、最後はサポート体制が整ったチェンマイ大学病院に移り、2015年9月17日に心臓手術を受けました。現在は回復に向かっているようです。

病室のベッドでカメラに向かってポーズをするタイくん

回復に向けて、タイくんもがんばりました

タイくんとその家族から、お礼のお手紙が届きました。

To. PH-Japan, Daiichi-Sankyo (Thailand) Ltd. and Chiang Mai University Hospital.
Our family would like to thank PHJ for a great project that helped us with spending less money and building more confidence and strength in ourselves. We would like PHJ to continue implementing this great project in the future and forever. Thank you very much
(From Tie’s Mother )
「私たちの家族の収入だけでは、とうてい手術を受けることはできませんでした。私たちを援助し、励ましてくださったことを深く感謝します。このプロジェクトがこの先も続くことを願っています。」 (タイの母)

タイくんからもかわいいお礼の手紙が届きました

新たな専門学校で第三期がスタート

2015年8月14日、青少年のHIV/ AIDSプロジェクトの3年目の式典が開催され、チェンマイ県保健局、高等専門学校関係者、ピアエデュケーターおよびPHJスタッフが参加。 72名が出席しました。新しい専門学校において第三期のプログラムがスタートしました。
既に支援プログラムが終了した第二期のピアエデュケーターと職員がその経験を享受し、第三期プログラムをスタートする生徒と学校職員には、とてもいいモデルとなりました。。ピアエデュケーターは意見交換や調査も行い、そこでの意見や成果は、青少年年のHIV/エイズ予防プロジェクトのカリキュラムや教材の開発にも役立てられています。

式典には保険局や政府関係者、教育関係者など幅広い層の人々が参加

ベースラインの調査を行う生徒たち

助産師訪問モニタリングを実施

保健センター助産師のモニタリングを実施しました。保健行政区内の11保健センターのうち、今月は3モデル施設を含む7施設でモニタリングを実施。各保健センターを訪問し、チェックリストを使用して助産師の母子保健サービス(妊婦健診)に関するスキルを評価した結果、一番低い成果率の村で70%、高い村は87%、8保健センターの平均は79%と高く、全体的にスキルが高いことがうかがえました。
また、6月に病院実習に参加した4名の助産師全員をモニタリングし、3名が平均点以上の結果。病院実習に参加した助産師の方が、参加しなかった助産師よりも必ずしも結果が良い訳ではないという意外な結果も出ました。元々の各助産師の知識・スキルや能力の違いにもよりますが、いずれにせよ病院実習に参加してすぐに結果の出るものではないため、助産師の知識やスキル改善を目指し、引き続きモニタリングを実施していきます。

妊婦の血圧を測る保健センター助産師

妊婦に対して問診を行う保健センター助産師


TOP