個人の方からマスクを寄贈いただきました

新型コロナウイルスが世界で拡大するなか、カンボジアは様々な政府の政策により、国内での感染は抑えられているようにみえます。しかし、いまだに村に海外からの帰国者がおり、保健センターでは通常の業務に加え、海外からの帰国者のフォローアップ・チェックアップを行っているため、医療関係者は感染の不安と緊張感の中で業務しています。そのような中ありがたいことに、日本の個人支援者からマスクの寄贈の申し出をいただきました。事業地内の医療機関でのマスクのニーズが高かったことから、寄贈いただいたマスク525枚を4保健センターに配布しました。

ピアムコスナー保健センター

マスクをつけて小児の測定

クボッタゴン保健センター

アレアッタノー保健センター

オームルー保健センター

ストゥントロン保健行政区長

【4保健センター管轄のストゥントロン保健行政区長からのメッセージ】
今回は保健センターにマスクを寄付していたき、本当にありがとうございました。保健センタースタッフは最前線でコロナ感染の不安を抱えながら業務をしております。そのような状況の中、遠い国の日本からマスクの寄付があり、皆心強く思っていることでしょう。その他、日本からの支援を常に感謝しています。日本の支援により、医療機関関係者のスキルや医療設備が向上され、より人々が健康に暮らせる環境が整ってきました。

妊婦健診・産後検診普及の啓発活動のリフレッシュトレーニング

妊婦健診・産後検診の受診率向上の啓発活動をより効果的に進めるために保健ボランティア対象のリフレッシュトレーニングを実施しました。

成果を測る事前テスト(クボッタゴン保健センター)

家族計画について説明(アレアッタノー保健センター)

子どもの成長に関しての講義(クボッタゴン保健センター)

人数の関係で小学校の教室を借りての研修(ピアムゴスナー保健センター管轄)

休憩時間はスナック(バンチェフというクレープのようなもの)で交流

研修を受けたピアムゴスナー保健センター管轄の保健ボランティアさんたち

【本事業は、外務省日本NGO連携無償資金とサポーター企業・団体、個人の皆様からのご支援により実施しています。】

COVID-19対策に医療物資を寄贈と啓発活動を実施

4月末にPHJ事業地のストゥントロン保健行政区より、COVID-19の感染予防対策のために支援要請がありました。PHJカンボジア事務所は、 PHJの事業対象である4保健センターを含む、ストゥントロン保健行政区管轄の全12保健センター、保健ボランティアや母子保健ボランティアに対する物資の寄贈と、手洗いなど感染予防の啓発活動を実施しました。

ストゥントレン保健行政区と保健センターへの物資寄贈

【寄贈した医療物資一覧 (総額約80万円)】
・ストゥントロン保健行政区内の医療施設への支援
1、非接触体温計:12台(12保健センター)
2、マスク(50枚/箱):494箱(保健行政区、地方病院、12保健センター)
3、消毒液 (1.0リットル):120個(12保健センター)
4、消毒ジェル(500㎖):240個(保健行政区、地方病院、12保健センター)
5、感染予防啓発活動費:(12保健センター)
・保健ボランティア・母子保健ボランティアへの支援
1、マスク(50枚/箱):3箱
2、医療用手袋 (100枚/箱):3箱
3、消毒液 (1.0リットル):4個
4、石鹸:168個
5、ペーパータオル:4個

保健行政区長が非接触体温計を保健センタースタッフに配布
保健ボランティア会議にて手洗い啓発活動実施
保健ボランティア会議(各ボランティアへマスク、医療用手袋、石鹸を寄贈)
区の役人による村へのCOVID-19感染予防啓発活動

運営委員会・保健ボランティア会議で新型コロナウイルス対策支援

保健ボランティア、保健行政区長、保健センタースタッフがコミュニティーの保健状況を情報共有する大事な場である「運営委員会・保健ボランティア会議」がクボッタゴン保健センター、オームルー保健センター、ビアムコスナ―保健センターにて開催されました。
会議では通常、保健教育活動の情報共有をしますが、今回は新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、ゴム手袋、マスク、石鹸が保健ボランティアに配布されました。
合わせて保健センタースタッフは、感染拡大の防止策についての指導や、タイなどからの出稼ぎ労働者が帰還した場合に14日間の隔離が義務づけられていることなどの情報を保健ボランティアたちに伝えました。




新型コロナウイルス感染予防に向けて、保健ボランティアも重要な役割を担っています。

より効果的な子どものケア教育活動ためのブレインストーミング

医療機関のスタッフが集まり、ブレインストーミングセッションを実施しました。
目的は住民に対し子どものケア教育をより効果的に実施すること。
保健省のスタッフがファシリテーターとなり、州保健局スタッフ、保健行政区長、担当保健センター長と助産師が参加しました。
ファシリテーターのリードにより、皆が自由に意見を出し合っています。

よりアイディアを明確にするために少人数でグループワークを実施。
最後にまとまった意見を発表しています。
PHJスタッフはこれらの発表をもとに、小児疾病統合管理(IMCI)、栄養、衛生をテーマにした教材作成をこれから開始します。

産後ケア室の地鎮祭

クボッタゴン保健センターで産後ケア室の建設を始めるにあたって地鎮祭が行なわれ、
保健センタースタッフ、村人、区長、PHJスタッフが参加しました。

地鎮祭はその土地に住む神々へお供え物をささげて建設の無事完了を祈ります。
カンボジアには多様な宗教があり、儀式はヒンズー教の様式で行われました。
村人が朝早くからきて準備をしてくれました。産後室の完成を楽しみにしているようです。

神々へのお供え物です。

儀式が始まりました。祭祀たちがお経を唱えています。

保健センター長と区長がお供えする穀物を祭壇になげています。

用意されたお供え物をお盆に乗せ、祭壇の後ろ側に置きます。神々の領域を象徴する祭壇の向こう側にお供え物をして儀式は終わりです。お盆はバナナの木の葉っぱで作られています。

最後に建築現場で建築の成功を祈り、祭祀は清めのため土地に聖水をふりかけました。

村びとの協力のお陰で、儀式は無事に終了しました。

特別行政機関に指定された保健行政区での研修を実施

保健行政区は地区内の保健センターを管理監督する保健機関であり、保健行政区の能力向上が保健センターのマネジメント・保健サービス向上につながります。

今回、PHJの活動地であるストゥントロン保健行政区のスタッフが、特別行政機関(SOA)に指定されているタケオ州のアンロカ保健行政区にてマネジメント研修を行いました.
研修には、ストゥントロン保健行政区長を含む行政区のスタッフ4名と、専門家とPHJスタッフが参加しました。
今回のスタディツアーではアンロカ保健行政区スタッフにより組織マネジメント(チームワーク)の重要性が強調されました。
SOA:Special Operating Agency 国の評価基準を満たしている行政機関

研修では、保健省の定めたガイドラインに沿ったアンロカ保健行政区のマネジメント力向上の経験とノウハウについての講義を受けました。さらに、アンロカ保健行政区の母子保健担当スタッフからも日々の母子保健マネジメントについて具体的な方法を教えてもらいました。その内容は、現在ストゥントロン保健行政区で課題となっている情報収集の仕方、記録や報告の仕方に関するもので、質疑応答も活発に行われました。
その後、アンロカ保健行政区の地方病院を訪問。ストゥントロン保健行政区長が真剣な表情で見学しました。

ヘンティ医師(病院長)は、「20年前には、病棟と外来の建物しかなく、電気も無い中、患者が溢れていました。コレラの患者が来ても隔離する場所さえありませんでした。今は、十分な施設が整い、スタッフも交代で24時間医療サービスを提供できています。」と、年月をかけて発展してきた経緯を教えてくれました。
「患者さんが憩える場所を作るために15年前に周囲に小さな苗木を植えました。その木が大きくなり木陰が生まれ憩いの場となったように、私達も成長してきました。」と、これまでの地道な活動を話してくれました。

さらにアンロカ保健行政区管轄の保健センターを訪問しました。

地域住民から高い評価を受けている保健センターをどのようにして作り上げていったのか、工夫したことや苦労話を保健センター長から直接伺うことができました。
なかでも、カンボジアでは軽視されがちな患者に対するホスピタリティーも保健センターの評価に大きくかかわるといった話が印象的でした。
アンロカ保健行政区の保健センターマネジメントの責任者である、チャンナリー医師は、第一線で努力を続ける保健センター長やスタッフ達への労いと感謝の意を表していました。このようなマネジメント側の何気ない行動や態度がストゥントロン保健行政区長やマネジメントスタッフにとって印象付けられた学びに繋がりました。
ツアー後にはストゥントロン保健行政区マネジメントスタッフは責任感、リーダーシップ、協力・連帯感を今まで以上に重視して活動をしていきたいと意気込みを話してくれました。

身体測定と栄養教育の研修

11月20日から21日にコンポンチャム州ストゥントロン保健行政区で医療スタッフに向けた身体測定と栄養教育の研修(GMPワークショップ)が行われました。
この研修にはストゥントロン保健行政区から2名とストゥントロン保健行政区内の全12保健センタースタッフの23名が参加し、コンポンチャム州保健局の研修責任者が講義を行いました。

身体測定の実習

子どもの健康的な発育のために、子どもとお母さんなどの養育者が定期的に保健センターを訪問し、身体測定や栄養に関する指導といった小児ケアを受けることが重要です。
研修では、母子に保健センターを訪問するように促すこと、そして乳幼児の身長や体重を正確に測定すること。さらに身体測定だけでなく、栄養価の高い食事を子どもが摂取できるよう具体的な食材を指導することなどが講義に盛り込まれました。
スキルや知識の講習だけでなく母子に保健センターを訪問してもらうために、保健センタースタッフの母子に対して親切かつ相談しやすい態度で接すること、といったホスピタリティの教育もなされました。

子供の栄養と成長に関する説明

 

イエローカード記録(身体測定記録)の結果をもとにした栄養教育のロールプレイ実習
研修後の振り返り。講義を受けた内容を改めて書き出しています

2日間と比較的に長い研修でしたが、途中にはゲームを交えた振り返りの時間もあり、効果的に研修が進められ、最初から最後まで参加者は皆、熱心に講義を受けていました。

参加者からのアンケートには、ファシリテーターの説明が大変分かりやすかったという声がたくさんありました。
「この研修(GMPワークショップ)は、他のスタッフも参加して知識やスキルを身に付けたほうが良い。保健センター全員でGMPの重要性を共有することが大切だ。」という前向きな意見も出たほど、充実した講義となりました。

保健ボランティア向け追加研修の実施

10月9日から11日の3日間、母子保健ボランティアのための追加研修を行いました。
最近新しくリクルートされたクポッタゴン区とビアムコスナー区の母子保健ボランティアに加えて、6月・7月の研修に参加できなかったボランティア、計11人が参加しました。

ビアムコスナー保健センターの助産師が講師を務めました。写真は、産後ケアについて講義をしているところです。
皆、とても真剣に講義を聞いています。

3日目には家庭訪問の実習をしました。5歳以下の子供を持つ保護者を訪ねました。

3日間の研修終了後、保健ボランティアにバッグと救急箱を贈呈しました。

研修を終えた保健ボランティア、保健センタースタッフ、PHJスタッフで記念撮影です。

カンボジア事業の日本NGO連携無償資金協力の署名式典が行われました

10月4日(金)に、令和元年度日本NGO連携無償資金協力署名式典が行われました。
同式典では、三上正裕駐カンボジア特命全権大使とPHJカンボジアの神崎所長との間で
「コンポンチャム州子どものケア支援ネットワーク強化事業(第1年次)」について贈与契約書に署名を行いました。

「コンポンチャム州子どものケア支援ネットワーク強化事業」では、5歳未満児の予防可能な疾病及び死亡の削減および子どもの健康な成長発達の促進を目指し、地域住民の健康増進や疾病予防に対する関心の向上、各家庭での行動変化を促します。
そのため、保健センタースタッフと地域の保健ボランティア間の情報共有や緊急時の保健センターへの搬送などの支援ネットワークを強化し、
各村での5歳未満児の子どもを持つ養育者への栄養・衛生教育の実施に取り組みます。

事業の進捗は活動レポート等で皆様にご報告していきます!


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