10月は支援地であるコンポンチャム州の村落の調査を開始しました。
この調査の目的は、事業計画の詳細を決めるために事業地の
母子保健の現状を知ることです。
すでに事業計画の大枠は決められていますが、
現地の状況に合った詳細な計画を練っていくために、
村落に足を運び、そこに住んでいる人にインタビューを行うというものです。
PHJカンボジアスタッフと臨時の調査員とで2つのチームに分かれインタビューを行いました。
質問内容は保健センターの利用状況や自身の出産に関すること、基本的な保健知識の
有無等です。
6日間の調査で2歳以下の子供を持つ女性180名にインタビューを行いました。
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コンポンチャム州での事業スタート
コンポンチャムの事業は市原新所長のもとですすめられています。
左から会計・事務担当のンゴット、プロジェクトオフィサーのサレット、
ナックリー、運転手のリム(10月末まで)市原新所長、中田、です。
事務所も開設しました。
カンボジアでは新しい土地や新しい場所で仕事や生活を始める場合に、
お坊さんに来てもらうのですが、PHJ事務所の開設時にも来ていただきました。
これから進めるプロジェクトの現状把握のために保健行政区の事務所や
保健センター3か所でインタビューを行いました。
保健センターなどでのインタビューで現状と課題を洗い出し、
今後の活動についてワークショップ形式でスタッフと話し合いました。
新所長の元で事業が進んでいます。
【PHJカンボジア】平成26年度日本NGO連携無償資金協力署名式典
PHJカンボジアの「コンポンチャム州母と子のための地域保健システム強化事業」への日本政府からの資金協力が決定し、10月20日に、平成26年度日本NGO連携無償資金協力署名式典が日本大使館の多目的ホールにて執り行われました。
隈丸優次特命全権大使とピープルズ・ホープ・ジャパンの市原和子カンボジア事務所長が「コンポンチャム州母と子のための地域保健システム強化事業」案件の贈与契約書に署名を行いました。
この様子はカンボジアの新聞3社にも取り上げられました。下はThe Khmer Daily Newpaperの記事
就活カフェ第2回 「企業経由で国際協力NGOへGO!」【終了報告】
●開催日時:2014年12月19日(金曜)18時から2時間
●開催場所:JICA地球ひろば
国際協力を仕事にしたいけど、そもそも就活ってどうしたらいいの?NGOってどうやったら入れるの?そんな悩みを抱えている学生の皆様に、今後の進路のための一助として国際協力の現場で働いている方に現在のポジションにいたるまでのストーリーを語っていただく会。今回のテーマは「企業経由で国際協力NGOへGO」。一般企業に就職したあと国際協力の現場で働く、という道を選んだPHJスタッフとPHJカンボジアの所長、3名が話しました。
(左上:真貝祐一 [PHJ東京事務所 海外事業支援グループ] 、右上:横尾勝[PHJ東京事務所 募金グループ]、左下:市原和子 [PHJカンボジア事務所代表]、右下:3人の話のあとは円になって質問タイム )
国際協力NGOに就職するまでの経緯は、多様で、とくにマニュアルがあるわけでもありません。
海外の大学院に行ったり、企業で海外とやりとりをする仕事を経験したり、そうした積み重ねが国際協力への仕事につながる―――そうした事例を実際に経験したPHJスタッフが話すことで、雲をつかむような就活が、より具体性を帯びてきたのではないでしょうか。
後半の質問の時間では、アットホームな雰囲気でみなさん積極的に質問をしてくださいました。
参加いただいた皆様ありがとうございました。
次回の就活カフェは2015年3月に予定しています。
>>第1回の就活カフェの様子はこちら
2名の看護師が集中講座を受講しました。
小児先天性心臓病手術支援事業では毎年数名の看護師育成を行っています。
過去の活動の様子はこちら
集中講座が8月にバンコクで開かれ、ランパン病院の看護師2名タッサネー・カモンさんとプレヤダ・パピチャヌンさんが受講しました。
下の写真はVSD(ventricular septal defect: 心室中隔欠損)という疾患について講義を受けているところ。当事業で支援している手術でもとても多い症状です。
海外事業支援グループに新スタッフ入りました!
インターン生が活動地を視察-Part2-
東京事務所のインターン生 永山さんの活動地訪問記、第二弾です。
前回は、セラン県ティルタヤサ自治区ススカン村での母子保健教育活動の様子をお伝えしました。
お伝えしきれない部分があったので、「Part2」としてティルタヤサ自治区診療所、栄養クリニック・教育センター、菜園の様子をお伝えします!
ティルタヤサ自治区診療所には救急車が常備されており、優しい女性スタッフが常駐していました。患者さんがいらっしゃらなかったので、お話を聞くことは出来なかったのですが、笑顔が溢れるアットホームな雰囲気から、充実度や信頼度をうかがい知ることが出来ました。
帰り際に、看護師さんからお土産にと、インドネシアではおなじみの果物「LengKeng(レンケン)」をいただきました。ライチのような味がして、甘くてとても美味しいんです!
最後に訪れたのは、栄養クリニック・教育センターとそこに併設されている菜園です。こちらにも助産師さんが駐在しており、必要な医療器具も揃えられているため、妊婦の急な体調の変化にも対応できるようです。
菜園では気候に合わせて、小松菜や白瓜、玉葱など日本でも馴染みのある野菜がたくさん育てられました。
その中に1つ、日本ではあまり見かけない野菜がありました。インドネシア語で「dawm pandang(ダウン パンダン)」と呼ばれています。独特な甘い香りがして、インドネシアではこの葉を入れてご飯を炊いたり、お菓子の香り付けや色付けに使われたりしています。
ビタミンやアミノ酸が豊富で、一説によると「消化不良」「腹痛」「発熱」「糖尿病」「皮膚病」「不妊症」等に効果があるようで、国民にとても親しまれています。
<ダウン・パンダン>
育てた野菜は村人たちが自ら収穫し、平等に分配します。菜園で収穫された野菜を利用して作る「栄養メニューコンテスト」も定期的に実施されており、村のお母さん達も活動に意欲的です。⇒栄養メニューコンテストの様子はこちらから
インターン生が活動地を視察-Part1-
8月12日、インドネシアのセラン県を、東京事務所のインターン生の永山さんが訪問しました。
下記が永山さん自身による視察の報告です。
前日に降った雨の影響で道がさらに悪くなっていて大変でしたが、セラン県中心部より約1時間半で到着しました。
視察させていただいたのは、セラン県ススカン村の地域保健センターとティルタヤサ自治区診療所、栄養クリニック・教育センター、そこに併設されている菜園です。
地域保健センターでは、母子保健教育活動が行われていました。
この保健センターに5年ほど勤めていらっしゃる、助産師のエティ( Eti )さんを中心に、30人ほどのお母さんたちが輪になり、和気あいあいとした雰囲気で活動をしていました。
今回の教育テーマは「妊娠における危険な症状や兆候」。話の内容は、出血や熱や嘔吐、それらへの対応などの基礎知識でしたが、村での出産にたくさんの不安を抱えているお母さんたちからはたくさんの質問が飛び、エティさんがそれら全てに丁寧に答えていました。
エティさん自身も現在7か月の男の子を持つ“先輩ママ”ということもあり、お母さんたちは彼女をとても信頼しているようでした。「相談できる相手は誰ですか?」という質問にも、皆さん口を揃えて「助産師さん!」とおっしゃっていました。
全体での活動が終わると、個別に薬の配布や体調のチェックが行われ、スタッフや助産師さんたちは、個人的な相談にも時間をかけて丁寧にアドバイスしていました。
お母さんたちが積極的に活動に参加していた様子から、村全体の出産や育児に対する意識が高まっているのを感じました。私の「出産は自宅でしますか?」という質問にも、「それは絶対に有り得ません。保健センターで出産します。」と全員が答え、教育活動によって意識が変化していることを実感し、とても嬉しく思いました。
エティさんも「PHJの保健教育にはとても重要な意義を感じています。まだ課題はありますが、実際に保健センターで出産するお母さんが増え、たくさんの子供を取り上げ、たくさんのお母さんを助けることができており、活動の手ごたえを感じています。」と充実した表情を見せてくれました。
文化の違う土地でプロジェクトを実施し、成果を上げるためには大変な努力と時間がかかることを痛感しましたが、それらには人々の意識をも変える力があるということも実感しました。
PHJでのインターンも残り4か月となりましたが、今回の経験を胸に、責任と誇りを持って、楽しく!活動に携わらせていただきたいと思います!
永山 日菜
ミャンマーでの活動に関する合意書署名式に出席
8月11日にPHJのミャンマーでの支援活動に対する
合意書署名式がミャンマー保健省で行わわれるため、
PHJ理事長の小田とスタッフの北島が出席しました。
ミャンマーでの事務所開設と活動開始に向けて大きく前進しました。
下記が北島の出張報告です。写真と合わせてお読みください。
8/10
成田を出発バンコク経由 夕刻ネピドーに到着
8/11
保健省にて合意書署名式と同時に医療機器の寄贈式が開催され、
保健省の局長と署名式に保健省内関係者30名が出席しました。
左から2番目:保健省 局長 右:小田理事長
今回の寄贈に関しては、テルモ株式会社より電子血圧計1000個、体温計1000個を
提供いただき、また寄贈品の移送については株式会社商船三井より支援いただくことができました。
母子保健医療担当の医師からも「地方では電力事情が良くないため
バッテリー内蔵の機器はとても助かります。」と感謝いただきました。
寄贈された医療機器については保健省がミャンマー国内の医療機関への
配分を決定し、送るとのことです。
8/12
支援対象となるタッコン・タウンシップ病院へ電子血圧計と体温計を50セット
寄贈するためタッコンへ移動。
ネピドーより北へ60キロのところに位置するタッコンに到着すると、
保健省よりDr.ChanNyeinAungが随行してくれました。
寄贈式にはタッコンタウンシップの医療局長、病院長が同席しました。
タッコン・タウンシップ病院(100床)は2011年末に完成し
比較的新しいためぱっと見たところ院内も明るくてきれいではありますが、
医療機器は圧倒的に少なく置いてあるベッドなどは
かなり質素といった印象でした。
分娩室
診察室
入院病棟
その後タッコン・ステーション病院(6床)を訪問しました。
舗装道路から脇道に入りSHVUE MYO村へ車で欄干のない橋を
わたり舗装をしていない道を入ります。
鉄道駅のそばにマーケットがありその先にステーション病院がありました。
タッコン・ステーション病院は、木造で1978年建設され、48村と5つのサブセンターを管轄しています。
医師1名、看護師1名で1日の外来患者が10~25名程度。
左から北島、小田理事長、病院医師(中央)、看護師
電気は自家発電、水は井戸水から。
木製のベットが置いてあるが
使用はしていないようで、天井の板が朽ち果てているところがある。
古い分娩台もあるが長い間使用はしていないよう。
病院の改築をはじめPHJのノウハウは充分活用されるものと思います。
村の様子はカンボジアの農村地に似ていました。
夕刻ネピドー国際空港よりバンコク経由成田に8/13朝到着しました。
2014.8.20