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グローバルヘルス合同大会2017でポスター発表
11月24日~26日に東京大学本郷キャンパス内で開催されたグローバルヘルス合同大会2017にミャンマー事務所の志田が参加しました。
本大会ではPHJミャンマーの活動の一部である助産師の妊婦健診スキルチェックの結果についてポスター発表を行いました。
プロジェクトの活動地のタッコン郡の助産師が妊婦健診実施時に必要とされる技術は妊婦からの問診聴取であり、これは、妊娠中や分娩中にどういう合併症が起きる可能性があるか、助産師がきちんとアセスメントできていない結果から生じるものだと考えられること、今後はリスク・アセスメント能力の強化や、ハイリスク妊産婦の早期発見、管理の教育を継続的に行うことや、定期的なモニタリングの体制を確立できるように関わっていくことを発表しました。
20名ほどの方が集まって聞いてくださり、発表後は調査の方法について質問していただくなど、発表内容について関心を持っていただきました。
国際保健に関わる学会で発表することによって、PHJの認知度が高まり、多くの方々に活動が知られる機会になることを願っています。
「困ったときどうする?」母子保健ボランティア会議
母子保健ボランティアが各保健センターで活動状況の確認と月ごとのレポート作成と記載内容の確認をしたあと、助産師を交えて対応が難しかったケースや妊産婦の反応について話合いをしました。
たとえば
・妊娠中に必要な鉄剤の服用を止めてしまう
・陣痛開始前に保健センターに行き一度自宅に戻った数日後、破水兆候に気づかずにそのまま自宅待機を続けようとしていた
・5人以上の出産歴と高齢というリスクがありながらも交通手段と金銭的問題から伝統的産婆を呼び自宅出産した
などが事例として話し合われました。
これに対し、助産師がどのように対処すべきかをアドバイスしたり、お互いに解決策を話し合いました。現場で発生した課題をクリアにして次の活動に活かす流れができているようです。
【イベント報告】チャリティヨガ☆武蔵野プレイス
新期プロジェクトに関する説明会の開催
PHJミャンマーでは2015年から3ヶ年計画でタッコン郡(人口約21万人)を対象に母子保健改善事業を行ってきましたが、2017年8月を以て終了となりました。
(プロジェクトの内容はこちらを参照)
10 月中旬の新期プロジェクト開始にあたり、9月末に説明会をタッコン郡保健局にて行いました。
参加者はタッコン郡保健局の責任者である院長始め、プロジェクト対象地の助産師などの医療スタッフが集まりました。
会議では、プロジェクトの内容やプロジェクトの目指すゴール、実際の活動や活動の担当者、プロジェクトが活動地にもたらすメリットについての説明を行いました。
タッコン郡院長からは、「PHJはタッコン郡の健康状況を改善するために、継続的に支援してくれている。私たちが忙しい時でも、結束し今日のように活動を成し遂げるべきである」と前向きな発言がありました。
彼らの協力なくしてはプロジェクトのゴールである母子の健康状態の改善は達成できません。プロジェクトが終了した後も彼らの力で継続して行っていけるように、政府の職員や地域のコミュニティーの人々と一緒に新しいプロジェクトを行っていきたいと思います。
【新期プロジェクトの概要】
2014 年8 月から実施したタッコン郡での活動の成果と課題を元に、2017 年10 月より「農村地域の母子保健サービス改善事業」を実施します。これまでの活動で現地カウンターパートとの信頼関係構築やハード・ソフトの両面からニーズに応じた支援ができた一方で、教育支援の対象範囲が広くアプローチが困難だった部分がありました。そこで対象エリアをタッコン郡内のミャウッミェイ地域保健センター管轄エリアに絞り、妊産婦(推定)565 名/ 年と乳児、助産師7 名、補助助産師6 名、母子保健推進員約130 名を対象とした活動を実施する予定です。
埼玉大学カンボジアスタディツアー報告
2つの村で最後の母子保健教育
PHJは2016年8月から1年間ノイエ村とキンタ―村で妊婦や産後の女性を対象に、助産師が常駐する村の一次医療施設であるサブセンターや村で、母子保健知識の普及を目的に母子保健教育を毎月開催してきました。
次期プロジェクトの開始にともない、PHJ支援によるノイエ村、キンタ―村での母子保健教育は2017年8月が最後となりました。
今まで母子保健教育を受けた人は、両村合わせて169名になります。
ノイエ、キンタ―各村で10人の老若男女を含めた母子保健ボランティアを育成し、母子保健教育開催の際は妊婦や産後の女性に声をかけたり、実際に教育を行ったりもしていました。
また、母子保健教育開催日だけではなく、村に助産師が予防接種やデング予防などに行く際にも、協力したりと幅広く活動していました。
ノイエ村では母子保健教育の後に、助産師と母子保健ボランティアが話し合い、今後も毎月妊婦を対象にした集団教育を開催していくこと、教育の際は母子保健ボランティアが妊婦を集めることを決定しました。
キンター村では、今まで通り母子保健ボランティアが村での助産師の仕事を手伝うことを取り決めました。
助産師や母子保健ボランティアの力で活動をその村にあった形で継続して行っていき、PHJが支援した活動が現地に根付くことを期待しています。
【ミャンマー】ダンヒルジャパン支援のサブセンター寄贈式
【メディア】ミャンマー国営テレビにサブセンター寄贈式が放映されました
母子保健ボランティア育成 4日間集中トレーニング
2か所の保健センターで4日間の母子保健ボランティアの育成トレーニングを開催しました。
トレーニングの内容は、女性の産後ケアや新生児ケアの知識と家庭訪問時の保健教育のためのスキル、レポート作成や保健教育の実践を織り込んだものです。
州保健局からトレーナーを招き、保健行政区母子保健担当者や保健センター助産師も同席しました。
▼講師が家庭訪問時のレポートの書き方についての説明をしているところ
▼ボランティアが、産後の家庭訪問を想定した保健教育の実践を
保健センターで前日出産した女性に対し行っているところ
▼ゲームでトレーニング合間にリフレッシュ
▼オームルー保健センターの参加者との集合写真
どちらの保健センターでも参加者は集中して講義を受け、母子保健ボランティアの役割を学ぶにつれ、より責任感をもって取り組む様子が見られました。
参加できなかった母子保健ボランティアには個別訪問し、継続の意思を確認しながら、今回の講義のフォローアップをしていきます。