支援事例:カシオ計算機株式会社

カンボジア・ミャンマー・日本 壁掛け時計・計算機・プロジェクターの寄贈(2008年~2019年)

カシオ計算機株式会社はPHJの活動地域で自社製品を医療保健施設やPHJ事務所へ寄贈し支援して下さっています。
2008年にはカンボジアへ壁掛け時計、計算機41台、2011年にはPHJ東京事務所へプロジェクター1台、2017年にはカンボジアとミャンマーのPHJ事務所へプロジェクター各1台を寄贈してくださいました。2019年には東京事務所へプロジェクター1台を寄贈してくださいました。
カンボジア事務所へ寄贈してくだったプロジェクターは保健行政区との会議、保健センタースタッフ・助産師との会議や研修に使わせていただいています。写真は2018年6月、PHJがコンポンチャム州ストゥントロン保健行政区で行ってきた事業が最終段階に入り、現地が自力で事業を継続していける体制を整え、4年間の活動引継ぎ会議でカンボジア事務所長が説明しているところです。

ミャンマー事務所へ寄贈してくださったプロジェクターは、タッコン郡での妊婦さん・村人への保健教育、助産師・補助助産師の研修や会議に使わせていただいています。写真は2018年4月、妊婦さんと村人向けの「安全なお産を学ぶ」教育に、ミャンマー保健省作成のドラマを教材にして見せているところです。寄贈いただいたプロジェクターを使い、参加者に喜ばれる保健教育を実施できました。

妊産婦の身近で頼もしい存在「補助助産師」の研修

ミャンマーのタッコン郡には現在35名の補助助産師がいます。
補助助産師は6ヶ月の研修を受け、自分たちが居住する村で助産師の指導・監督のもと、無給で働く医療スタッフです。
村の妊産婦の健康相談に乗ったり、地域の助産師へつないだりするほか、助産師が不在の時には分娩介助を単独で行うこともあります。
そのため、補助助産師の知識や技術の質を維持することはとても重要です。
PHJでは、2016年からタッコン郡保健局と協力して補助助産師の卒後リフレッシュ研修を定期的に行い、彼らの知識と技術の質を維持することができるよう支援しています。

タウンシップ保健師長からのフィードバックを真剣に聞く参加者

今回の研修は、妊産婦健診や妊娠中の危険兆候、予防接種についての講義に加え、分娩介助実習を含めた内容でした。
天候の悪い中、悪路を片道3~4時間かけてバイクで来ている参加者や、前夜に村の妊婦さんが出血して
急遽町の大きな病院へ搬送するといった手配に追われ、睡眠不足のなか参加した人もいました。

分娩実習を実施する参加者

実習では胎児モデルを使用し、タウンシップ保健師長の指導・監督のもと、スキルチェックを行っていきます。
参加者同士で声を掛け合って間違いを正したり、不足を補い合ったりして、皆、真剣です。
参加した補助助産師からは、
「妊産期の危険兆候や全身の健診方法などの正しい知識を改めて確認できてとても自信がついた。」
「実習で自分の間違いを見つけて直すことができた。」といった声がありました。
各村で村民と居住を共にしながら活動する補助助産師は、村の人たちにとってとても身近で頼もしい存在です。
自身の知識と技術をアップデートした彼らが、より一層村の住民に寄り添う存在でいられるよう、これからも支援していきます。

カンボジア コンポンチャム州子どものケア支援ネットワーク強化事業

カンボジア コンポンチャム州子どものケア支援ネットワーク強化事業
(期間:2018~ 対象地域:コンポンチャム州)

PHJはコンポンチャム州で2014 年から妊娠・出産・産後期を中心に保健センターでの母子保健サービスを強化し利用増を促進する活動を実施してきました。しかし、村での活動を実施する中で5 歳未満の子供の健康問題が顕在化。男女ともに完全母乳育児期が終わり、離乳食が始まる6 ヶ月を境に低栄養の割合が増加し、特に1歳から2 歳未満の男児では低体重26.0%、低身長19.5% でした*。「低栄養」は子どもたちが病気にかかるリスクを高めるだけでなく、成長に及ぼす負の影響は生涯に渡り続くといわれています。
*岩本、他、「カンボジア国コンポンチャム州における子どもの慢性低栄養の男女差」、2016

活動内容

本事業は、保健センタースタッフと村のボランティアが支援ネットワークを形成し、地域の子どものケアに関する知識普及や実践促進を行うことにより、5 歳未満児の予防可能な死亡を削減しつつ、健康な成長発達が促進されることを目的とします。子どもの栄養改善など健康増進や疾病予防に対する地域住民の関心を高めて家庭でのケア実践の増進を狙いとしています。
保健センターでの予防接種、成長モニタリングなどの健診や小児疾病管理の保健サービスを提供できる体制づくりをコミュニティの参画のもとに推進します。

活動レポート

2018/7/26
2018/6/27
2018/4/26
2018/3/29

母子保健ボランティア 産後検診啓蒙のためのトレーニング

現在、PHJカンボジアでは2歳以下の子どもの健康を支えるためのネットワークづくりをしていますが、この事業のなかで母子保健ボランティアは村の妊産婦を直接支援する役割を果たします。
活動の中でも目標とされている家庭での子供の健康に関する知識や意識を高めるためにはなくてはならない存在で、妊婦健診や産後検診といった産前産後のケアの啓蒙や栄養教育といった活動の核になります。
7月はじめの4日間、ピアムゴッスナー母子保健ボランティアの第2回初期トレーニングを開催しました。今回のトレーニングは、6月末に行った第1回初期トレーニング「妊婦健診サービスについて」の続きです。
「産後検診サービスについて」が今回のトレーニング内容で、13人の母子保健ボランティアが参加しました。
比較的大人数だったので、会場として保健センター近くの学校の教室をお借りしました。
学校の校長先生は活動にとても理解を示してくれ、快く教室を貸してくれました。
ファシリテーターとして保健局の医者と看護師が参加しました。

産後検診の大切さについての講義、新生児と母親の健康状態の評価方法、体温計の使い方、家庭訪問の仕方などが主なトレーニング内容でした。

最終日は実技です。グループに分かれて近くの村に行き、出産したばかりの女性へ家庭訪問をします。

保健局の医者と看護師の指導のもと、参加者全員が家庭訪問の実演をしました。
母子保健ボランティアが、フリップチャートの教材を利用しながらわかりやすく説明しています。


最後は、参加者13人の母子保健ボランティアへ救急箱、教材、バッグを贈り、トレーニングは終了しました。

タッコン郡3回目の助産師卒後教育の実施

ミャンマーの助産師は高等教育修了後、助産師学校で2年間の専門教育を受けた後、政府職員として採用され、村の一次医療施設のサブセンターに配属されます。
しかし、助産師学校を卒業してから、政府職員として採用されるまで、待機期間があることが現状です。
また、助産師として配属された後も定期的なトレーニングを受ける機会にあまり恵まれていません。
そのためPHJでは、2017年から活動地であるタッコン郡の助産師を対象に、郡保健局のスタッフを講師に迎えて定期的にトレーニングを行っています。
今回が3回目となるトレーニングでは、妊婦健診・分娩介助・産後検診・家族計画などの基礎的な知識や技術の他に、産後出血時の対応や新生児蘇生法などの緊急時の対応も学びました。
助産師から、講義よりも実演や模型を使った練習の方が身に着くという意見があったことから、トレーニングは講義と演習とを約半分ずつの構成とし、5日間実施しました。

会陰縫合術を学ぶ参加者
パルトグラム(分娩経過表)の演習

講師に質問したり、休み時間にも練習したりと参加者の熱心な様子が見られました。
今回トレーニングに参加した、カンターサブセンター助産師のメイジントゥンさんの感想です。
「2016年に他の地域で緊急産科ケアのトレーニングを受けてから、この地域に異動になり、この地域(タッコン郡)で初めて母子保健のトレーニングを受けました。
トレーニングでは、パルトグラム(分娩経過表)の書き方を学ぶことによって、自分のミスに気が付くことができました。」

カンターサブセンター助産師 メイジントゥンさん

PHJは、助産師が適切な技術や知識を維持・向上することで、多くの母と子の健康に寄与できることを望んでいます。

※この活動は八神製作所様、日本NGO連携無償資金協力のご支援の元、実施しています。

フードデモンストレーション(離乳食の調理実習)を実施しました。

5月下旬にクポッタゴン区のプレック・トゥク村でフードデモンストレーションを行いました。
村の母子保健ボランティアの自宅をお借りして、乳児を持つお母さんたちを対象に栄養のある離乳食のお粥の調理実習をしました。


PHJスタッフと母子保健ボランティアの指示のもと、お母さんたちが調理に参加しました。

お粥を待つ子供たち

離乳食のお粥完成です。
お米のほか、緑野菜、カボチャ、サツマイモ、魚、卵、豆腐など、栄養価の高いものが入っています。

子供たちのほとんどがお代わりをしました。


参加者全員で試食しました。大人にも好評な味でした。

最後に、PHJスタッフが乳児に必要な栄養に関する講義をしてフードデモンストレーションは終了しました。
今まで栄養のあるお粥を作りたいと思っていたけれど作り方を知らず、今回の実習で学べてよかったとお母さん達から感謝の声をいただきました。

PHJ新代表就任のお知らせ/5月25日吉祥寺アムリタ食堂でカンボジアイベント参加者募集中

━━━━━━━━━━━2019年4月26日
アジアの母と子をささえる 国際保健医療支援団体
ピープルズ・ホープ・ジャパン(PHJ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ご支援者の皆様
こんにちは。
ピープルズ・ホープ・ジャパンの
広報の南部です。
最初にお知らせとなりますが、
4月1日に佐野廣二 (横河電機株式会社 元執行役員・企業倫理本部長;横河ソリューションサービス株式会社 元監査役)が 認定NPO法人ピープルズ・ホープ・ジャパン(PHJ)の代表に就任いたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。
さて、3月に訪問したカンボジアの話になりますが、
農村の保健センターで、ベッドに横たわる出産したばかりの女性と赤ちゃんに偶然出会いました。
しばらくすると、女性の夫が長男をつれてバイクで迎えにきて、家族4人同乗し帰っていきました。
産後4、5日は産院でゆっくりできる日本とはまるで違う世界。
カンボジアの女性は産むまでも、産んだ後の環境もサービスも、ほとんど整っていないというのが現状です。
こうしたカンボジアやミャンマーのお母さんを応援する『こんにちは!お母さん募金』のページが
インターンさんの手によって新しくなりました。
https://www.ph-japan.org/support_maternal
さて、PHJカンボジアの活動の話、もっとゆっくり聞きたいという方は、
5月25日、東京・吉祥寺のアムリタ食堂にて「カンボジアもぐもぐお話し会」を開催しますので、
お申込みの上 是非ご参加ください。
詳しくはこちらへ↓
https://www.ph-japan.org/join_event_2010525
■■■CONTENTS ■■■
【1】PHJ活動レポート
○海外事業
ミャンマー
医療施設内の衛生・整理状況の管理にむけて
https://www.ph-japan.org/program_myanmar_maternal_61
カンボジア
小児の医療サービス向上のために
https://www.ph-japan.org/program_cambodia_maternal_81
〇広報活動
インターンさん、卒業しました。
http://blog.livedoor.jp/ph_japan/archives/52265888.html
【2】人材募集
PHJの海外事務所で働いてくださる方を探しています。
PHJでは現在、カンボジア事務所長1名とミャンマー事務所プロジェクト・マネージャー各1名を現在募集しております。
詳細はこちら→
https://www.ph-japan.org/join_intern
【3】5月イベント開催と参加者募集のお知らせ
■第59回 PHJ運営員会 オブザーバー参加者募集中
日頃のPHJの海外や国内での活動をお伝えし、話し合う運営委員会を5月23日に開催します。PHJの活動の今を知りたいという方は参加を歓迎しておりますので、ご希望の方は5月10日までにinfo@ph-japan.orgへ、お名前・所属(あれば)・電話番号をお知らせください。折り返し詳しい会場の場所についてお知らせいたします。なお会場予定地はJR水道橋駅 徒歩10分の場所です。
【日時:2019年 5月23日(木)】 第57回 PHJ運営委員会 17時〜19時
■カンボジアのおはなし会 @ アムリタ食堂
吉祥寺 アムリタ食堂のおいしいタイ料理(3品から選べます。)を味わいながら、カンボジア駐在歴7年のPHJ東京事務所の中田好美の話を聞くことができます。カンボジアってどんなところで、どういう活動をしているの?駐在員の生活って?駐在員の仕事の大変なところや面白いところは?−−−カンボジア農村地での駐在経験者ならではのお話しをアムリタ食堂の個室でゆっくり聞いてみませんか。
【日時:2019年5月25日(土)】 12時から13時半まで
参加費:3000円(食事・飲み物代込み)※場所代、飲食代を除いた金額がPHJの寄付となります。
お申込み方法:参加者のお名前、電話番号、所属、記載の上、info@ph-japan.org あるいはFAX 0422-52-7035 でご連絡ください。 子連れの方も歓迎。お申込み時に人数と年齢を記載ください。●会場:吉祥寺アムリタ食堂(武蔵野市吉祥寺本町2-17-12)3F
【3】身近なことから支援に参加できます!
○読まなくなった本やDVD、CDがPHJの寄付になります
「古本チャリティ募金」スタート!!!
https://www.ph-japan.org/support_hon
○寄付型ウォーターサーバー登場!
自動販売機だけでなく、ウォーターサーバーも
飲むだけで寄付ができるようになりました。
オフィス内などに設置して社会貢献してみませんか?
http://www.ph-japan.org/corporate_sponsor_vendingmachine
○Tポイントカードやクレジットカードで寄付
yahoo!ネット募金でPHJに支援することができるようになりました。
Tポイントカードのポイントを寄付することもできます
http://donation.yahoo.co.jp/detail/5011001/
○断捨離で支援!ショッピングで支援!
使わなくなったバックや服を寄付して、ショッピングをして、
PHJを支援することができるようになりました。
海外ファッション通販サイト「waja」の
【ファッションチャリティプロジェクト】
http://www.waja.co.jp/fcp/npo/activity/8.html
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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支援してくださっている方々、PHJの運営委員の方々にお送りしています。
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