洪水の発生にともなう健康被害予防の支援活動の開始

カンボジア洪水子ども支援募金にもありますが、2018年8月よりメコン川流域で洪水が発生しPHJの事業対象地の一部でも、洪水により地域の大部分が水没し、多くの住民とその家畜が主要道路沿いの家屋付近に密集し避難生活を余儀なくされています。
水没したエリアでは飲み水や生活用水として使われている水が排せつ物などで汚染されている状況です。もともと脆弱な農村地の衛生環境がさらに悪化し、子どもの健康状態への影響が懸念されています。

道路も冠水し移動が困難
1階部分が冠水し、そこで泳ぐ子供たち

PHJでは、このたび国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)国際医療協力局の調査チームとともに、緊急物資支援の配布と、重篤な急性低栄養、繰り返す下痢などの重篤な感染症兆候のある2歳未満の子どもの早期発見・搬送と、健康教育による村人の健康被害の予防啓発活動を実施しています。

NCGMチームによる健康診断
水没を免れた幹線沿いの集会所に集まって、身体計測(身長、体重、上腕周囲径)を受ける子ども。
水の配給

 

インバコンサブセンター分娩室の寄贈式

2018年3月下旬より建築を開始していたインバコンサブセンターの分娩室が完成し(日本NGO連携無償資金協力の支援によるものです)、分娩室に設置する分娩台やベッドなどの家具も設置されました。「お産をする施設がない村に分娩室を」にも書いてありますが、ミャウッミェイ地域にあるインバコンサブセンターは数年前に建築されましたが、分娩室がありませんでした。この地域の出産は年間136件(2016年)。妊婦さんたちは遠く離れた病院や、自宅に助産師を呼んで出産をせざるを得ない状況でした。

完成にともない、9月19日にインバコンサブセンター分娩室の寄贈式が開催され、多くの近隣の住民が集まってくださいました。

ネピドー公衆衛生保健局の挨拶

ネピドー公衆衛生保健局からも感謝の意が述べられ、ここのサブセンターで分娩をし、有効活用をしてほしいという話がありました。

寄贈式に集まった地域住民の方々

また寄贈式の模様はミャンマー国営放送のMRTVにも放送されました。

MRTVの取材風景
MRTVで放映されました

農村部において自宅出産が主流のミャンマーでは、お産の場所として施設を選ぶ女性が少ないのが現状です。
PHJは村での母子保健教育を通して助産師と共に、安全なお産の環境について村人に伝えながら、多くの命がこの新しい分娩室で産まれることを願っています。

カンボジア洪水子ども支援募金

【ご報告】

2018年9月14日より開始しましたカンボジア洪水支援は2018年12月31日に終了いたしました。
集まった募金額は39万1127円となりました。短い期間に多大なるご支援に心より御礼申し上げます。

なお、本事業において実際に使用しました経費は57万8000円となります。不足分に関しては自己資金にて調達する予定です。現在もカンボジアでの母子保健改善に向けて支援活動をしていますので、今後ともPHJへのご支援どうぞよろしくお願いいたします。
経費の内訳は以下の通りです。
水 28万7000円 人件費 18万5000円 車両代 7万5000円 その他 3万1000円

洪水による健康被害の予防に向けて、NCGM国際医療協力局の協力のもとに支援活動を実施。


2018年8月よりメコン川流域で洪水が発生し、15人が死亡、うち9名がPHJ事業地のあるカンボジア コンポンチャム州で亡くなっています。(※1)PHJの事業対象地の一部でも、洪水により地域の大部分が水没し、多くの住民とその家畜が主要道路沿いの家屋付近に密集し避難生活を余儀なくされています。
水没したエリアでは飲み水や生活用水として使われている水が排せつ物などで汚染されている状況です。もともと脆弱な農村地の衛生環境がさらに悪化し、子どもの健康状態への影響が懸念されています。
PHJでは、このたび国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)国際医療協力局の調査チームの協力をえて、緊急物資支援の配布だけでなく、重篤な急性低栄養、繰り返す下痢などの重篤な感染症兆候のある2歳未満の子どもの早期発見・搬送と、健康教育による村人の健康被害の予防啓発活動を実施します。
※1 2018年8月13日 プノンペンポストより

飲料水ボトル(20リットル)の配布中

【被害状況】
今回の洪水でコンポンチャム州、ほか4州の住民43,250人、27地区、141集合村が被害を受け、4959世帯が被災しています。コンポンチャム州では42集合村の166村、22,335世帯が被災し、4543ヘクタールの水田、466ヘクタールのトウモロコシ畑、629ヘクタールのその他の農耕地が水没しました。(2018年8月8日および8月13日 プノンペンポストより)
【NCGM 国際医療協力局プレスリリース】
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際医療協力局のプレスリリース
「NCGMカンボジアの子どもの栄養研究班が、コンポンチャム州で発生した洪水被害の支援・調査活動を開始 」

移動も一苦労

【対象地と対象者】
コンポンチャム州 クポッタゴン・ピァムゴッスナー保健センター
管轄村16村の2歳未満の子ども(推定対象人数500)とその家族(健診に来た人)
【支援内容】
1.緊急物資支援の配布
飲料水ボトル(20リットル)の配布(対象年齢の子どもを持つ世帯当たり2ボトル)
2.健康診断
NCGM調査チームの協力により2歳未満の子どもの身体測定、健康相談を実施
3.健康教育
保健ボランティアによる健康教育(下痢、衛生について)
9月、10月の実際の活動についての報告はこちら→洪水被害を受けた地域での支援活動(健診、健康教育、水の配布)

【目標募金額】
100万円 (海外・国内事務所経費含む)
【期間】
2018年12月末まで

■PHJのカンボジア洪水子ども支援募金にご協力ください

クレジットカードで
>>クレジットカードで寄付する
銀行振り込みで
振り込み先は下記口座のみとなります。
振込先>> みずほ銀行三鷹支店 (普通)4370706 ピープルズ・ホープ・ジャパン
入金前にお申込みフォームにて 「カンボジア洪水子ども支援募金」と「みずほ銀行」にチェックして、支援金額、お名前、連絡先を連絡ください。
※ピープルズ・ホープ・ジャパンへの寄付は認定NPO法人への寄付金として、所得税・相続税・法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。詳細はこちらをご覧ください。


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